お風呂の追い焚き配管の掃除方法は?浴室を清潔に保つための風呂釜洗浄手順
公開日:2024/02/26
更新日:2026/05/26
「毎日浴槽を磨いているのに、お湯に嫌な臭いがする」
「湯船に浸かっていると、黒いカスや茶色いぬめりが浮いてくる」
そのお悩み、目に見えない「追い焚き配管(風呂釜)」の汚れが原因かもしれません。
冷めたお湯を温め直す追い焚き機能は、日本のお風呂には欠かせない便利な仕組みです。しかし、その内部配管は私たちの想像以上に汚れが蓄積しやすく、適切なお手入れを怠ると雑菌の温床となるリスクがあります。
この記事では、掃除・清掃のプロの視点から、追い焚き配管(風呂釜)が汚れる仕組み、浴室のタイプ別の清掃手順、市販洗浄剤の選び方、そしてプロに依頼すべき判断基準まで、順を追って丁寧に解説します。
家族みんなが安心してリラックスできる清潔な浴室環境を取り戻しましょう。
そもそも「追い焚き」の仕組みとは?なぜ配管・風呂釜は汚れるのか
風呂釜・追い焚き配管の掃除を始める前に、「なぜそこが汚れるのか」を正しく理解しておくことが大切です。汚れの原因と仕組みを知ることで、効果的な洗浄方法と日頃の予防策が明確になります。
追い焚きは「お湯を循環させる」仕組みです
追い焚き機能は、新しいお湯を補給するのではなく、浴槽内のお湯を配管を通じて給湯器に引き込み、加熱して再び浴槽に戻すという循環方式を採用しています。
つまり、入浴後のお湯や時間が経って雑菌が増え始めたお湯が、そのまま配管の内部を繰り返し通過しているということです。これが汚れの根本的な原因です。
配管内に蓄積する4種類の汚れ
浴槽の床や壁と同様に、目に見えない配管内部にも複数の汚れが複合的に付着しています。
皮脂・汗・角質・髪の毛(体から出る汚れ)
入浴中、皮膚からは目には見えない量の皮脂や垢、汗が溶け出します。これらや抜け落ちた髪の毛がお湯とともに配管内に入り込み、内壁にこびりついていきます。
石鹸カス・入浴剤の成分
体を洗った際の泡や入浴剤の成分が配管内に蓄積します。特に硫黄成分・クレイ(泥)・とろみ系の入浴剤は、風呂釜を傷めたり汚れを増幅させたりする原因になります。
水垢(ミネラルの結晶)
水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムが蒸発と結晶化を繰り返し、配管内壁に固着します。これがガサガサした水垢となり、他の汚れをキャッチする足場になってしまいます。
バイオフィルム(ヘドロ状の微生物の膜)
皮脂や石鹸カスを栄養源として、ピンクのぬめり(ロドトルラ)・黒カビ・レジオネラ属菌などの細菌が増殖し、ヌメヌメとしたバイオフィルム(菌の膜)を形成します。これが最も衛生上のリスクが高い汚れです。
風呂釜には2種類ある!まず自宅のタイプを確認しよう
追い焚き配管の掃除・洗浄を行う前に、必ず「風呂釜のタイプ(循環方式)」を確認してください。日本の住宅のお風呂は大きく2種類あり、タイプによって清掃の手順が異なります。誤った方法では汚れが落ちないだけでなく、機器の故障を招く恐れもあります。
| 風呂釜のタイプ | 穴の数 | 汚れの特徴 |
|---|---|---|
| 自然循環方式 | 2つ(上下) | 水流が弱く、ヘドロ・皮脂が非常に溜まりやすい |
| 強制循環方式 | 1つ | ポンプで循環するため大きな汚れは留まりにくいが、バイオフィルムが蓄積しやすい |
1. 自然循環方式(2つ穴タイプ)
築年数の経った一戸建てや公営団地、バランス釜などに多く見られます。浴槽の横に上下2つの穴が並んでいるのが特徴です。
仕組み
「温かいお湯は上へ、冷えた水は下へ」という熱対流の原理を利用。下の穴から冷めたお湯を吸い込み、風呂釜で温めて上の穴から戻します。
汚れの特徴
ポンプなどの機械的な力を使わず、自然対流のみで循環するため水流が弱く、皮脂・ヘドロ・石鹸カスが途中で沈殿しやすい。強制循環方式と比べて汚れが格段に溜まりやすいタイプです。
2. 強制循環方式(1つ穴タイプ)
近年の新築マンション・戸建て・リフォーム物件のほとんどがこのタイプです。浴槽の壁面にフィルターキャップ付きの穴が1つあります。
仕組み
給湯器内蔵の循環ポンプが1つの穴を通じてお湯を強制的に循環させます。1つ穴の内部が「吸い込み」と「吐き出し」の2層構造になっています。エコキュートやガス給湯器のフルオートタイプもこちらに該当します。
汚れの特徴
水流が強く大きなゴミは溜まりにくいものの、細かな皮脂や入浴剤の成分が内壁に薄く引き伸ばされながら蓄積し、長年放置するとバイオフィルム(雑菌の巣)が形成されます。
汚れを放置するリスク|健康被害から光熱費の上昇まで
浴室の床や壁と違い、追い焚き配管の汚れは「見えない」からこそ放置されがちです。しかし、そのリスクは見た目以上に深刻です。
1. レジオネラ属菌による健康被害
最も注意すべきリスクが、バイオフィルム内で増殖する「レジオネラ属菌」です。汚染されたお湯の微細な水滴(エアロゾル)を吸い込むと、レジオネラ肺炎やポンティアック熱などの感染症を引き起こす可能性があります。
特に、免疫力が低い小さなお子様・高齢者・妊婦の方がいるご家庭では、浴室の清潔を保つことが健康を守る直接的な対策となります。
2. 浴室全体に広がる不快な臭い
追い焚きボタンを押した瞬間に漂う生臭い臭いやドブのような異臭は、配管内で皮脂が酸化し雑菌がガスを発生させているサインです。放置するほど臭いは強くなり、せっかくの入浴時間を台無しにしてしまいます。
3. 給湯器・風呂釜の寿命短縮と光熱費の増加
配管内に水垢やヘドロが詰まると循環ポンプに余分な負荷がかかり、設定温度まで加熱するために必要なエネルギーが増加します。その結果、電気代・ガス代が高くなるだけでなく、最悪の場合は風呂釜本体の故障につながり、高額な修理・交換費用が発生することもあります。
自宅でできる!追い焚き配管(風呂釜)の洗浄手順
ここからは、実際の掃除・洗浄手順を「1つ穴(強制循環方式)」と「2つ穴(自然循環方式)」に分けて解説します。
今回使用する洗浄剤は、ホームセンターやドラッグストアで手軽に入手できる「過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤:オキシクリーン等)」です。市販の風呂釜用洗浄剤(ジャバ等)を使用する場合は、パッケージの使用方法に従ってください。
【パターンA】1つ穴(強制循環方式)の洗浄手順
1つ穴タイプは、洗浄剤を配管全体に行き渡らせてつけおきすることが清掃のポイントです。
必要なもの
- 酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム粉末):約200〜300g(オキシクリーンの場合はスプーン7〜10杯程度)
- ゴム手袋(肌荒れ防止のため必ず着用)
- 古い歯ブラシまたは浴室用ブラシ(フィルター周辺の掃除用)
洗浄の手順
1. 浴槽に水またはお湯を溜める
循環口(浴槽の穴)より以上水位が上になるよう溜めます。入浴直後の残り湯でも構いませんが、入浴剤が入っているお湯は使用しないでください。
2. 酸素系漂白剤を投入し、よく溶かす
過炭酸ナトリウムを200〜300g投入し、洗面器や湯かき棒などでしっかり混ぜて溶かします。
3. 50℃前後に設定して追い焚き運転(10〜15分)
温度を高めに設定して追い焚きボタンを押し、10〜15分間運転します。高めの温度にすることで過炭酸ナトリウムの洗浄力が最大化し、皮脂汚れやヘドロを効果的に剥がします。
4. 1〜2時間つけおきする
運転終了後、そのまま1〜2時間放置します。この間に配管奥の汚れが徐々に浮き上がります。
5. 再度追い焚きを5〜10分運転する
つけおき後、再び追い焚きを5〜10分運転して汚れを吐き出させます。黒いカスや茶色いぬめりが浮いてくれば、洗浄が正常に進んでいるサインです。
6. フィルターキャップを取り外して洗う
循環口のフィルターを外し、歯ブラシでこすりながらシャワーで洗い流します。
7. 排水し、シャワーで仕上げすすぎ
お湯をすべて排水し、浴槽内をシャワーで洗い流します。最後に循環口へシャワーを勢いよく当てて内部をすすぎ、フィルターを元に戻したら完了です。
【パターンB】2つ穴(自然循環方式)の洗浄手順
2つ穴タイプは水流が弱いため、洗剤を密閉した状態で化学反応によって汚れを溶かすアプローチが効果的です。
必要なもの
- 酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム粉末):約50〜100g(オキシクリーンの場合はスプーン2〜4杯程度)
- 使い古したタオルや布(下の穴を塞ぐため)
- 60℃前後のお湯:約1リットル(洗剤を溶かして注入する用)
- じょうご(あれば便利)
- ゴム手袋・ブラシ
洗浄の手順
1. 下の穴をタオルで完全に塞ぐ
2つの穴のうち下側の穴に、古いタオルをしっかり詰め込んで密閉します。
2. 上の穴から洗剤(粉末)を投入する
上の穴に向けて過炭酸ナトリウムを直接注ぎ込み、奥へ押し込みます。
3. 60℃のお湯を上の穴からゆっくり注ぐ
用意したお湯を上の穴からゆっくり注ぎ入れます。内部で洗剤が高濃度で発泡し、ヘドロや水垢を直接攻撃します。じょうごを使うと周囲を汚さずスムーズです。
4. 1〜2時間つけおきする
注入後、そのまま1〜2時間放置します。密閉された空間で頑固な汚れが分解されます。
5. 下の穴のタオルをゆっくり引き抜く
汚れた液体が流れ出るため、ゴム手袋を着用した状態で慎重に引き抜きます。
6. シャワーで配管内を徹底的にすすぐ
上下の穴それぞれに向けてシャワーを最大水圧で交互に当て、黒いカスやドロドロしたものが完全に出なくなるまで念入りにすすぎます。自然循環式は内部に汚れが残りやすいため、このすすぎ工程が特に重要です。
7. 穴の周辺をブラシで掃除して完了
穴まわりや金具パーツをブラシで洗い、浴槽全体を洗い流したら完了です。
エコキュートの風呂釜洗浄で注意すべきポイント
オール電化のご家庭で普及しているエコキュートも、基本的には1つ穴(強制循環方式)に該当します。ただし、ガス給湯器とは異なるいくつかの重要な注意点があります。パナソニック・三菱電機・ダイキン・日立など大手メーカーの機器をお使いの方は、必ず以下を確認してください。
自動配管洗浄機能(セルフクリーン)を活用する
最近のエコキュートは、浴槽の栓を抜くだけで配管内を自動的に簡易洗浄する機能が搭載されています。日常的なケアとして、この設定を必ず「ON」にしておきましょう。
洗剤の成分に注意する
エコキュート内部には銅やステンレスが多用されており、酸性洗剤や強い塩素系洗浄剤を使用すると腐食・水漏れの原因になります。多くのメーカーは「ジャバ(1つ穴用)」などの中性〜弱アルカリ性の酸素系洗浄剤を推奨しています。過炭酸ナトリウムを使用する場合は、事前にメーカーの取扱説明書を確認してください。
洗浄中は「ふろ自動」ボタンを使用しない
洗浄中に誤って「ふろ自動」ボタンを押すと、タンクのきれいなお湯が給湯されて洗剤が薄まったり、洗剤入りの水がタンク側に逆流したりする危険があります。必ず「追い焚き」単体で運転してください。
風呂釜・配管の清掃頻度と日常の予防策
配管や風呂釜の清掃は、一度行えば終わりではありません。定期的なお手入れと日頃の予防習慣を組み合わせることで、浴室を常に清潔に保てます。
推奨する洗浄頻度
本格洗浄:1〜2ヶ月に1回
市販洗浄剤または酸素系漂白剤を使ったつけおき洗浄を、季節を問わず1〜2ヶ月に1回行うのが理想です。「毎月末は風呂釜の日」など、スケジュールをルーティン化することをおすすめします。
フィルターの掃除:週に1回
循環口のフィルターキャップは、週1回のお風呂掃除のついでに取り外してブラシで洗いましょう。フィルターが詰まると配管全体の循環効率が低下します。
汚れを防ぐ3つの日常習慣
1. 入浴剤を入れた状態での追い焚きを控える
お風呂タイムを楽しくする入浴剤ですが、「着色料が強いもの」「ミルク系で濁るもの」「ソルト(塩分)が含まれるもの」「硫黄成分が含まれるもの」は、配管を傷めたりサビを促進したりします。入浴剤を使用した日は追い焚きをせず、その日のうちに排水することを習慣にしましょう。
2. 入浴後は早めに排水する
家族全員が入浴し終えたら、残り湯を翌日まで溜めたままにしないことが理想です。一晩放置すると浴槽内の雑菌が急激に増殖し、循環口から配管内へ侵入していきます。
3. 最後の人がお湯の表面のゴミをすくい取る
洗濯などに残り湯を使いたい場合は、最後に入る方がネット等を使って水面に浮く髪の毛や皮脂のカスをすくい取ってから蓋を閉めましょう。これだけで配管に吸い込まれる汚れの量を大幅に減らせます。
市販洗浄剤とプロのクリーニングの違い|依頼すべき基準とは
ここまでご紹介したセルフケアで、日常的な汚れや雑菌の増殖は十分にリセットできます。ただし、以下のような状況では、市販洗浄剤だけでは対応が難しい場合があります。
- 何年も、あるいは一度も追い焚き配管の洗浄をしたことがない
- 市販洗浄剤を繰り返し使っても、黒いカスやワカメ状の汚れが出続ける
- 中古物件に引っ越したばかりで、前の住人の汚れが気になる
- 追い焚き後に異臭(ドブのような臭い)が消えない
こうしたケースでは、配管内壁に数ミリ単位の厚みで固着した強固なバイオフィルムや、石灰化した水垢が根を張っています。市販の洗浄剤を循環させる程度では表面をなぞるだけで、芯まで除去することはできません。
プロの「追い焚き配管除菌洗浄」が選ばれる理由
そのような場合は、ハウスクリーニングの専門業者への依頼が最も確実で安全な解決策です。おそうじ革命が提供するハウスクリーニングサービスでは、以下の技術でご家庭では再現できない洗浄を実現します。
独自開発の追い焚き配管専用洗剤
市販品より高い洗浄力を持ちながら、給湯器の金属パーツを傷めない安全性を両立した自社開発の専用洗剤を使用。あらゆる病原菌・ウイルス・カビを根元から不活化(除菌)します。
マイクロバブル発生装置による超微細泡洗浄
専用機器で水中に「マイクロバブル(超微細な泡)」を発生させ、配管内の微細な凹凸やすき間に潜り込んで弾ける際の衝撃と洗剤の相乗効果で、長年蓄積した汚れを根こそぎ剥がし落とします。
目で確認できる洗浄効果
プロの洗浄では、配管から驚くほど大量の茶色いドロドロや黒いカスが排出されるのを目視で確認できます。作業後のお風呂は異臭が消え、お湯が透明に澄み渡ります。
浴室全体のクリーニングと合わせ、数年に一度はプロによる徹底洗浄を取り入れることで、風呂釜の寿命を延ばし、ご家族の健康を守ることができます。
まとめ:清潔な浴室で、毎日のバスタイムを快適に
今回は、ついつい見落としがちな追い焚き配管(風呂釜)の掃除・洗浄方法について、プロの視点から詳しく解説しました。最後に重要なポイントを整理します。
- 追い焚きはお湯を循環させる仕組みのため、配管内には皮脂・石鹸カス・水垢・バイオフィルムが必ず蓄積する
- 掃除の前に、自宅のお風呂が「1つ穴(強制循環)」か「2つ穴(自然循環)」かを必ず確認する
- 自宅での洗浄には、酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)を使った1〜2時間のつけおきが効果的
- エコキュートでは洗剤の成分制限があるため、事前にメーカーの取扱説明書を確認する
- 理想的な洗浄頻度は1〜2ヶ月に1回。入浴剤の使い方や早めの排水で汚れを予防できる
- 長年放置した汚れや異臭が消えない場合は、マイクロバブル等を使ったプロの専門洗浄が最善策
お風呂は、一日の疲れを癒やし心身をリフレッシュする大切な空間です。その中心を流れる「お湯の通り道」だからこそ、定期的なお手入れで常に清潔な状態をキープしましょう。
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