草下しんやさんの「あきらめましょう」(KADOKAWA)を読んで
公開日:2026/06/06
更新日:2026/06/06
著者を知ったのは最近です。サブスクをしているNewsPicksでの田中渓やホリエモンとの対談番組を視聴して興味をもったのがきっかけです。
著者のプロフィールはgoogleによると、
日本の作家、編集者、漫画原作者で、裏社会やアウトロー、薬物問題などをテーマにした数多くのノンフィクション作品やルポルタージュを手掛けることで知られています。 1978年、静岡県生まれ。 (私が生まれたのは1979年なのでほぼ同年齢です。48歳だと思います。)また、2012年に初の小説『半グレ』を発表し、後に漫画化もされるヒット作に、以降、裏社会のリアルな実態を描く作品を精力的に執筆しています。
この本では、シャブ、コカイン、大麻、ED薬、パパ活、頂き女子りんちゃん、おぢ、港区女子、AGA治療薬、キャリア、名誉、退職代行、お金、借金、イヤなヤツ、面倒な人、よい人を演じる、死とは、安楽死、犯罪者擁護、などの題材をもとに著者の思いが、取材や実体験をもとに展開されます。
あきらめましょうというタイトルだけを見ると、人生に対してネガティブに感じますがそうではありません。逆にポジティブです!! 自分でコントロールできないこと、自分の価値観人生観に反すること、残りの人生を考えて必要でないこと、人によく見られたいことなどなどを、見極めて、孔子でいうところの初老が近づく年齢なら、徐々に「あきらめましょう」とうことです。つまり、人生であきらめなければならないことが増えることは、逆に、残りの人生において、あきらめてはいけいないこと、あきらめられないことが明確になるという意味で、確かにそうかもしれないと感じました。
それでは、自分にとってあきらめたもの、あきらめなけらばなさそうなものを何かなーと考えました。
最近でいうと、教員という仕事。これに関しては、まさに積極的なあきらめです。教職の仕事は充実し、生徒にめぐまれ、不満もほぼなかったのですが、残り時間を考えて、自分にできそうな他の仕事もしてみたい、チャレンジしてみたいという思いがどこからともなく湧きあがった結果の私なりのあきらめです。
ステイタスもあきらめています。ステイタスを目指している、もしくは目指さざるを得なくなった教員時代の管理職の姿が、自分にはどうしてもあわないなと感じました。いつも職員と上と保護者の板挟みでいつも苦しそうでした。
全員に好きになってもらおうとすることもあきらめています。人の性格や価値観は、絶対ではないが、ほぼ変えられない!、ことがやっとわかったからです。世の中に2:8:2の法則もあり、確かにそうだろうなと、感じることが多くなりました。
でもまだまだ、あきらめられないことやあきらめるべきことが結構あるだろうなと感じる。
逆に、今のところまだ絶対あきらめられないことは、マラソンPB更新、家族の幸せ、おそうじ革命の成功。今、すぐに浮かぶのはこの3つ。なかなか、人生の取捨選択は難しい。
あと、面倒な人と縁を切らない生き方についてもなるほど、そんな考え方があるのかと考えさせられました。
この本の中で印象に残った文章。
「まず、あなたの長所を思い浮かべてください。
これは誰にも言う必要はありません。あなたの心のなかにとどめておいてください。
思い浮かべることができたら、あなたはその長所で一番身近な家族や愛する人に何ができているのか考えてみてください。
これも誰にいう必要はありません。
次に、家族から少し範囲を広げて、あなたは自身の長所で会社や組織に何ができているか考えてみてください。
さらに範囲を広げて、あなたは自分の長所で自分のかかわっている業界に何ができているか考えてみてください。
あなたは自分の長所で自分が住んでいる地域に何ができているか考えてみてください。
あなたは自分の長所でこの国に何ができているか考えてみてください。
あなたは自分の長所で世界に何ができているか考えてみてください。」
上は、鹿児島県知覧の「とみや旅館」のおかみの言葉。
「ぼくは不完全な死体として生まれ 何十年かかって完全な死体となるのである」
上は、寺山修司「懐かしのわが家」の一文。
あと、面倒な人と縁を切らない生き方についてもなるほど、そんな考え方があるのかと考えさせられました。